どうも、Yuma(ユーマ)です!
私は現在、2022年末に家族(嫁・娘)とマレーシアへ移住するために準備を進めている30代男です!
プロフィールにも記載してある通り、私は以前、大手ゼネコンで約8年間働いていました。
ですが、ある5つの理由により退職する決意をいたしました!
そこで、今回の記事では、私が大手ゼネコンを辞めた5つの理由をご紹介していきます!
ちなみに、参考ですが大手ゼネコンの収入や退職金については以下の記事で紹介しています。
建設業界で働きたいと思っている就活生の方には役立つ情報だと思いますので、是非1つの判断材料にしていただければと思います!
それでは、どうぞ!
そもそも「ゼネコン」とは?
よくゼネコンという言葉を耳にする方も多いと思いますが、ゼネコンとは
General Contractorの略
ということで、日本語で「総合建設業」という意味になります。
そして、「ゼネコン」とは
元請負者として土木・建築工事を一式で発注者から請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者
引用:Wikipedia
のことを指します。
例えば、土木構造物(高速道路の橋脚)を造る際には、測量を初め、杭工事、掘削工事、型枠組立、鉄筋組立、コンクリート打設など様々な作業を伴います。
これらの作業を一式で請け負う会社が「ゼネコン」というわけです。
ちなみに、日本では一般的ですが、海外ではあまり見かけません。
海外であれば、上記に挙げたように一式ではなく、発注者がそれぞれの工事を発注して、それぞれの専門業者が受注するという形が一般的なようです。
海外の人に「ゼネコン」といっても通じませんのでご注意を(笑)。
「大手ゼネコン」とは?
日本にはゼネコンの数は約1,000社あると言われていますが、その中でもとりわけ事業規模が大きなゼネコンを「大手ゼネコン」と呼んでいます。
別名「スーパーゼネコン(略してスーゼネ)」と呼ばれていて、これらの具体的な定義はありませんが1つの目安として、
売上高が1兆円を越えるゼネコン
のことを指すことが多いようです。
ちなみに、大手ゼネコンと言われる企業は以下の通りです。
企業名 | 資本金 | 売上高 | 従業員数 |
---|---|---|---|
大林組 | 577億5,200万円 | 2兆730億4,300万円 | 14,993人 |
鹿島建設 | 814億4,700万円 | 2兆107億5,100万円 | 18,673人 |
清水建設 | 743億6,500万円 | 1兆6,982億9,200万円 | 16,297人 |
大成建設 | 1,227億4,200万円 | 1兆7,513億3,000万円 | 14,562人 |
竹中工務店 | 500億円 | 1兆3,520億6,400万円 | 13,355人 |
近年の売上高では、倍の2兆円に到達している大手ゼネコンもいます。
私が約8年間勤めた会社は、上記5社のうちの1社です。
私の簡単な職歴
私は大手ゼネコンに約8年間勤めましたが、その8年間で以下の仕事を経験しました。
・現場監督3年間
・構造物設計者5年間
現場監督とは、
工事現場が円滑に作業を進められるように、工程・安全・品質などを管理しながら、 現場全体のマネジメントをしていく仕事
そして、構造物設計者とは、
建築・土木構造物(建築であればオフィスビル・倉庫など、土木であればダム・トンネル・橋梁など)の構造物の設計を行う仕事
ということになります。
具体的な仕事内容に関しては、今後記事にしますが簡単に言うと上記のような説明になります。
設計者に関して、少し補足を付け加えると、
・構造物に使うコンクリートの強度はいくつにする?
・構造物に使う鉄筋の太さ、本数はどうする?
など定量的な設計をしていくというイメージを持たれるかと良いかと思います。
実際に私が担当していた業務は、上記のような仕事ではなく、もっと複雑で面倒くさい業務を担当していました(笑)。
具体的な内容についてはここでは割愛します。
それでは、次章から本題に移ります!
私が大手ゼネコンを辞めた5つの理由
長時間労働だったから
まず1つ目の理由は、長時間労働だったからです。
このようなことは日本企業には非常にありがちなことですが、私の会社でも長時間労働は横行していました。
私の経歴は、前半は現場監督、後半は設計者ですが、どちらも長時間労働でした。
特に、現場監督の労働環境は最悪でした笑。
今でこそ、「働き方改革」が盛んに行われていますが、私が入社した頃にはそんなものは一切ありませんでした。
300時間残業していた頃は、自宅に帰っていたのは週に1回のみ。
それ以外は全て現場宿舎に泊まって、毎日あくせく働いていました。
しかも、残業をしていてもだれも止めません。なぜなら、他の同僚の人も同じように残業しているからです。
それに加えて、上司より帰りづらい雰囲気でした。
私が社会人2年目の時に、たまたま仕事が早く終わったので帰宅したことがあったんです。
そうすると翌日、上司に呼び出されて、
と説教されてしまいました。
当時の私はバカだったので、それを真に受けて、それからは上司の仕事を手伝うようになり、どんどん残業時間は増えていきました…。
日本にある企業すべてがそうだとは言いませんが、日本企業には少なくともそういう傾向はあると思います。
長時間労働は、大手ゼネコンだけでなく、日本企業に課された解決すべき問題だと感じています。
ブラック企業というワードが一時期はやりましたが、労働時間だけで言えば大手ゼネコンは間違いなくブラックです…。
家族や自分の時間が欲しかった
2つ目の理由は、1つ目の理由と関係しますが、残業ばかりの労働環境で家族や自分の時間を作ることが物理的に難しかったからです。
残業無しの会社員の方であれば、9時ー17時勤務ですが、私の場合は22時~深夜0時まで働いていたので、平日は帰宅して寝るだけの毎日を過ごしていました。
したがって、基本的には休日くらいしか家族・自分のための時間を作ることができなかったですが、たまの休日も出勤ということも度々ありました。
私の場合は、自己研鑽のために
・TOEICや英検などの語学勉強
・オンライン英会話
・投資の勉強(簿記等)
など色々やりたかったんですが、そういった時間が思うように取れなかったのがつらかったです。
特に、こういった感情は娘が生まれてきたから強く感じるようになりました。
子供が生まれたら当然思うであろう、こういった当たり前のことができずにいました。
そして、こんな暮らしを毎日していると、
俺は一体何のために働いているんだろう…
と思うようになり、退職したいと感じるようになりました。
組織内で自分の能力不足を痛感したから
3つ目の理由は、能力不足を感じたからでした。これは、
と感じたからでした。
このような感情は、現場監督時代には全く感じませんでしたが、設計へ異動してから思うようになりました。
それこそ設計で働いている職員は、東大や京大・東工大など有名大学の出身者が多く、非常に優秀な少数精鋭チームでした。
そんなチームに私が入れたことがそもそもの奇跡ですが、そのような高レベルの環境で自分なりに頑張って業務を遂行していました。
しかしながら、成果物を上司にもっていく度に
と怒号が飛び交う毎日でした。
もちろん、私だけでなく若手は全員その対象になっていましたが、職場内にはそのような恐怖で仕事をするのは当たり前のような雰囲気が漂っていました。
そのような緊張感が最高のパフォーマンスを生み出す。
だからこそ、上司は部下に対して厳しく当たるといった雰囲気がある職場でした。
能力不足であれば、もっと働いてスキルアップをすれば良いと思われるかもしれませんが、それこそ休日しかない貴重な時間を費やしたくなかったんです。
特に設計の職場では、資格取得に対して非常にうるさくて、技術士や土木施工管理技士などの国家資格を取るように毎日上司に言われていました。
そういった資格の勉強も、業務中には当然できないので、結局、貴重な休日を費やして勉強をしていました。
このような感じで、自分が持っている全てのエネルギーを会社という1つの組織につぎ込まなくてはいけないといった現実があったので、退職しようと思ったわけです。
Coast FIREを達成したから
4つ目の理由は、Coast FIREを達成したからです。
Coast FIREとは、以下の状態を指します。
Coast FIRE is when you have enough in your retirement accounts that without any additional contributions, your net worth will grow to support retirement at a traditional retirement age.
Coast FIREとは、リタイヤ年齢時に必要な資産の元本を作り、その後は一切の追加投資もせずに、リタイヤ年齢に達した時に十分な資産が形成されている状態である。
出展:https://walletburst.com/tools/coast-fire-calc/
もっと具体的に言うと、
若い時に老後のためのタネ銭を作っておいて、後は追加投資せずに、株式運用で老後まで徐々に資産を太らせて、老後になった時点でFI(経済的自立)が達成されている状態
とも言い換えることができます。
イメージしやすいように数字を使って説明します。
リタイヤ年齢を60歳、リタイヤ後の年間支出を400万円とする場合を考えてみましょう。
年間支出400万円を賄うために必要な投資金額は、「4%ルール」に従って計算すると「1億円」ということになります。
4%ルールとは、年間支出を投資額の4%以内に抑えると、資産が目減りすることなく生活ができる
という考え方です。
上記の条件の場合、年間5%で運用していくとすると、30歳時点で「2,314万円」を投資をしておけば、複利の力で60歳時点では1億円になることが理解できます。
つまり、上記の例であれば「Coast FIREを達成した!」という状態は、
ということになります。
あくまで、FI(経済的自立)をするのはリタイヤ年齢である60歳の時です。
それに到達するための元本を貯めることができれば、晴れてCoast FIRE達成ということなのです。
Coast FIREの具体的な内容については、以下の記事で詳しく触れています!
また、Coast FIREを含めFIREには4つの種類が存在しますが、それに関しては以下の記事で解説しています!
Coast FIREの魅力は、
と強く感じています。
老後の心配はする必要がないため、高ストレス・高収入な仕事にこだわる必要がなくなり、その結果、低収入だけれど低ストレスな労働環境で働ける
これが、「Coast FIRE」の最大のメリットだと思います!
人生を楽しみたかったから!
そして、最後の理由が、人生を楽しみたかったからです。
大手ゼネコンを退職した理由で、これが最も大きな理由です。
人生は一度きりしかないので、自分の嫌なことを毎日続けて暮らすよりも、素直に自分のやりたいことをやって人生を歩みたいなと思ったからです。
そのやりたいことというのが、私にとっては「海外移住」だったということです。
私は学生時代から、海外で働いたり、海外で暮らしたいと思っていました。
その理由もあって、海外事業を大きく展開している大手ゼネコンで働きたいと思い、応募しました。
しかしながら、蓋を開けてみると、約8年間勤めていたのにもかかわらず、1回も海外で働く機会がなかったんです。
私が入社した当時は、東日本大震災の震災復興で国内工事の需要が非常に高かったです。
それに加えて、数年後には東京オリンピックもあったため、私だけでなく多くの社員は国内プロジェクトに動員されていました。
もちろん、海外での仕事も多数あったかと思いますが、私の同期を含め、同年代の社員はそういった機会に恵まれませんでした。
そして、「30代」という貴重な時間を無駄にしたくなかったという理由もあります。
大手ゼネコンは労働環境こそ過酷ですが、建設業界で言えば、福利厚生を含め収入面では非常に恵まれています。
私の妻も働いていたので当時は毎月30万円以上貯金することができていました。
したがって、そのような暮らしを40歳まで続けていれば、先ほど挙げたCoast FIREではなく、さらに上のサイドFIRE(Barista FIREやLean FIRE)を達成することも可能でした。
しかし、私はあえてそうはしませんでした。
そもそも、長時間労働で身を粉にして働き、家族・自分の時間を犠牲にする生活を40歳まで続ける気力もありませんでした。
30代ってめちゃくちゃ貴重なライフステージだと思うんです。
結婚や出産、転職、キャリアアップなど様々なイベントがあるのもこの30代です。
そんな貴重な時間を無駄にはしたくなかった。
だからこそ思い切って会社を辞めて、自分のやりたいことをやろうと思ったんです。
後悔先に立たずという言葉があるように、ここで行動しないと絶対に後に後悔すると思って、退職することを決意しました!
極端かもしれませんが、交通事故等でいつ死んでも後悔がなかった!と言えるような毎日を過ごしていきたいですよね。
まとめ
以上、私が大手ゼネコンを辞めた5つの理由ですが、まとめると
❶ 長時間労働だったから
❷ 家族・自分のための時間が欲しかったから
❸ 組織内での自分の能力不足を感じたから
❹ Coast FIREを達成したから
❺ 人生を思い切り楽しみたかったから
会社を辞める理由は人それぞれだと思いますが、常に後悔ない選択をしていきたいと思っています。
今回の記事では、私が大手ゼネコンを辞めた5つの理由について解説しました!
それでは、またお会いしましょう!
コメント
コメント一覧 (3件)
[…] 【約8年間勤めました!】大手ゼネコンを辞めた5つの理由!【就活生参考… […]
初めまして。昔のYUMAさんと同じくゼネコン で現在働いている者です。記事をいくつか拝見し、土木系社員として働いていたとお見受けしますが、マレーシアではゼネコンでの経験を活かして転職される予定でしょうか?
私自身も海外転職を考えることがありますが、建設業での経験を活かした転職となると、施工管理以外ではなかなか難しいのでは…と感じています。
以前メールにも同様の返信をさせていただきましたが、
改めてブログでも回答させていただきます。
ご認識の通り、土木社員として約8年間働いておりました。
マレーシア現地では、建設コンサルの会社で働いております。
コンサルということでこれまでの知識・経験は直接活かせないですが、施工や設計の経験があることを評価していただきオファーを頂きました。
仰る通り、建設業&海外となると正直求人数は限定的ですね…。
ただ、海外に進出をしている日本国内の会社を中心に転職をすれば求人数の幅は広がると思います。国は選定できないにしても、その方が駐在という形で給与は現地採用よりも高い場合が多いと思います。
もし海外移住先にこだわりがあるようでしたら、まず海外専門の就職エージェント(JACリクルートメント等)に登録して求人情報を収集されることから始められたら良いかと思います。
エージェントからぼしこ様の情報をジョブマーケットに流してもらうことで、採用担当の目に留まるかもしれません。
いずれにしても施工管理以外の職種も存在はしますので、まずエージェント登録から始めるのが良いと思います!
何かご不明点等ございましたら、ご連絡お願いします。
よろしくお願いいたします。